相続税の納付方法

 相続税の納付方法は他の税と異なり、財産に課税される税であることから以下の三通りの方法があります。
  1.相続税は現金一時納付が原則です。 
  2.現金一時納付できなければ延納です。
  3.延納でも難しい場合の最終手段が物納です。
 延納や物納で納めることが認められる金額は、税務署に提出する所定の書式「金銭納付を困難とする理由書」に記載していけば自動的に計算することができますが、厳しい算定基準になっています。

・まず、金銭納付できる金額(A)を求めます。
 (A)=相続した現金・預貯金等+納税者固有の現金・預貯金等-3ヵ月分の生活費・
     1ヶ月分の事業経費、
 つまり、「生活費」だけを手元に残して、現預金の全てを「相続税」として納めるわけです。この生活費として認められる金額は申請者が10万円、配偶者その他親族は4万5千円と一律決まっており、この金額に税金や社会保険料等が加わります。教育費や住宅ローン等、特殊事情は考慮されます。ただし、その事情説明や資料が必要です。この算式で計算すると、三人世帯の1ケ月分の基本生活費は、19万円(=10万円+4.5万円×2人)になります。

・次に延納で納付できる金額(B)を求めます。
 (B)=(1年間の給与等の収入金額から-1年間の生活費等)×延納年数+当面の生活費等       +1年以内の臨時収入-1年以内の臨時支出、
1年間に手元に残ったお金を延納期間にわたって毎年納付していくこととなります。

・そして最終手段である物納により納付が認められる金額(C)を求めます。
 (C)=相続税額-上記(A)-上記(B)

 実際計算してみると延納可能限度額が意外に多く、物納できる金額は思ったより少ないと思われるかも知れません。また物納に際しては、提出する必要書類(測量図・境界確認書等)を物納申請時である相続税申告期限に提出をしなければなりません。不備を指摘されたら20日以内に訂正しないと原則物納申請を取り下げたことにされます。(必要書類の提出や不備書類の訂正が出来ない場合には、一定の手続きをとることにより最長一年間延長可)したがって物納は相続発生後逸早い条件整備が重要になります。
 納税方法を検討するには、早めに動くことが重要です。おおまかに相続税額を把握し、財産評価・遺産分割・納税のポイントを確認して下さい。延納や物納は非常に複雑な制度で、個別事情によりプランが大きく変わってきます。相続税の納税についてお悩みのある方は是非一度ご相談くださいませ。

*参考HP(http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/nofu-shomei/enno-butsuno/5193/data01/002.doc)