離婚による財産分与と税金

報道によれば、平成18年は平成17年と比較して離婚件数が減少したそうです。これは、平成19年4月1日から始まる「離婚時の厚生年金の分割制度」を待ってのことで、平成19年は離婚件数が増加に転じるのではないかという予測もあるようです。
離婚に関しては、夫婦で形成してきた財産をどのように分けるのか、というのが大きな問題になってくると思われます。
離婚による財産分与については、贈与により取得した財産とはならないため原則として贈与税は課税されません。ただし、財産分与を受けた額が不当に多すぎると認められる場合や、離婚を手段として課税逃れを図ろうとしたものであるときは、たとえ名目上は財産分与であっても、贈与により取得した財産として贈与税が課税されることになります。
それでは、合理的な財産分与については課税が全く生じないかというと、そういうわけではありません。離婚に伴って分与された財産が、土地建物など譲渡所得の起因となる資産である場合には、財産を分与した人が、分与した時の時価により、その土地建物を譲渡したものとして、譲渡所得税が課税されることになります。ただし、分与された財産がマイホームである場合において一定の要件を満たすときは、マイホームを売却したときと同様に譲渡益から3,000万円を控除することが認められています。
なお、この3,000万円特別控除の特例の適用要件として、「売手と買手の関係が、親子や夫婦など特別な間柄でないこと」とされていますので、離婚前に財産分与を実行した場合にはこの特例の適用が受けられません。つまり、離婚後に「配偶者」でなくなってから財産分与を実行した場合にのみ、特例の適用が受けられるということになります。
さらに、「住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ること」という要件その他一定の要件がありますので、財産分与を行う時期等については十分注意する必要があります。