2007年10月16日付の日本経済新聞朝刊のトップ記事に『中小企業の相続税8割軽減』という見出しで、政府・与党が平成20年度税制改正で導入を目指す事業承継税制の制度拡充案が報じられました。
同年6月にも同じく日経新聞のトップ記事に同様のネタが掲載されましたが、そのときにはまだ、適用要件等はほとんど具体化されておらず、今後の動向に注目といった状況でした。また、ねじれ国会の影響もあり、来年度の改正は難しいのではないかという声も聞こえていました。
しかし、今回の記事では雇用条件など、ある程度適用要件等が具体化され、また民主党も政権公約に事業承継の際の税負担軽減を掲げていることから、まだ断言はできませんが、今回の制度拡充案に沿った改正が行われそうな感じです。
ただし、未だに減免措置の規模が具体化されていないので、どの程度の規模の会社をターゲットとしているのか、また税務当局に事業実態をどのように申告するかなど不明な点が多数あり、引き続き今後の税制調査会に注目が集まります。
具体的には、今年12月に与党税制調査会で決定し、同月に与党大綱で発表される予定です。
最後に今回の記事の内容のポイントを簡単に整理したいと思います。
1.主な内容
相続した非上場株式の課税価格を8割(現行1割)減額する。
2.ねらい
中小企業の廃業を食い止め、雇用機会の確保と固有技術の継承につなげる。
3.条件
①5~7年の事業継続を義務付ける。
②従業員の8割以上を雇い続ける。
③事業計画を提出して政府の承認を得る必要がある。
④税務当局に事業実態を毎年申告し、事業継続や雇用維持の条件が満たせなければ、軽減した相続税を改めて納税してもらう。
4.適用除外
本業とは関係のない不動産などの財産管理会社や投資目的会社は除外する。
5.動向に注目する点
減免措置の規模(上限)・・・現行は、優遇対象が発行済株式数の総額が20億円未満で、
親族だけで5割超の株式を保有している中小企業に限っている。
<出典:2007年10月16日「日本経済新聞」(朝刊)>


